● カンゾー先生
カンゾー先生 1998年 監督:今村昌平
個人的な主観で言えば 私は「今村昌平」の映画は好きでは無い。
学生時代に話題になった『青春の殺人者(1976年)』や『復讐するは我にあり(1979年)』を 今でも記憶に残る名画…と語る同級生がいるけれど 面白いもので、そういう奴とは友人にはなれなかった記憶がある。^^;
ま、今回「カンゾー先生」に触れようと思ったのは 今村昌平の悪口を言うつもりでは無く、麻生久美子を語りたかったからなので 本論を始めるとしよう。
私の場合、昼下がりや深夜の時間帯に これと言って見たい番組が無い時、ケーブルTVの映画チャンネルやW○W○Wや 衛星劇場などをつけるのだが、そういう時に ついつい見入ってしまう映画に出会う事がある。
この「カンゾー先生」も そのひとつで 今村昌平が監督で…とか、カンヌ映画祭が…なんて話は全く知らず、ただ 放送が始まったのと ほぼ同時に見始める事が出来たのと、当初は大好きな役者が二人 出演しているのに惹かれただけだった。
その二人とは
ポン中の外科医に「世良政則」
セコイ軍医部長役の「伊武雅刀」
この映画の主役は
「柄本明」で、訪れる患者の殆どを肝臓炎と診断する事から「カンゾー先生」と呼ばれている。
原作は 坂口安吾の「肝臓先生」。
「坂口安吾」という作家のピークは 戦後の昭和20年~30年代といわれるせいか 50歳以上の世代にしかピンと来ず、例外があるとすれば 『桜の森の満開の下』を代表とする純文学系の作品や 安吾が残した多くのエッセイに興味のある人が殆どのようだが、私のように推理小説、特に探偵小説マニアにとっては 坂口安吾と言えば「不連続殺人事件」と「復員殺人事件」という 二つの名作がある。
さて、そんな安吾の作品群にあって「肝臓先生」という作品は 知る人ぞ知る的作品であり、評価も可もなく不可もなく…といったモノ。
これを映画化しようとした今村昌平に言わせると 今村の父親が主人公のカンゾー先生とダブッって映り、父への鎮魂歌として映画化したかった…との事で それを聞いて「なるほど」とは思いつつ 物語としては傑出する部分の無い理由が垣間見れた。
しかしながら、私は この映画が わりと強く記憶に残る事になる。
それは
「麻生久美子」という この作品を観た時には 私にとって全く未知の女優の存在があったから。
戦時中、岡山の外れの漁師町の貧しい家で 幼い妹や弟を食べさせるために売春で稼ぎ、淫売娘と呼ばれるソノ子役、父親も死に カンゾー先生の元に下働きとして押しつけられ そこでカンゾーに出会う女の子。
この作品を観た時、私には「麻生久美子」が15・6歳ぐらいかと見えたのだが、実は この時、20歳
まぁ、年齢的な事は どうでも良いと言えばそれまでだが、何を言いたいかと言えば
淫売娘のシーンや
ラストでの下半身丸出しで 鯨を追うシーンなど、脱ぎっぷりが実に清々しく 女優魂を感じたからだ。
この作品で麻生久美子が気になって 調べてみると、田中麗奈と同じ様に映画の出演が主でTVでの出演は少ないが、実はCM出演は 案外多い。
で、出演した映画を観ると これがなかなか 良い味を出しているのだ。
実に 渋い女優さんなのである。^^
そんな彼女が「時効警察」なんてTVドラマで
少しボケた女の子役を演じている姿は実に興味深く、どうか今後もTVの出演が増えます様に…と
【追記:2006年8月5日】
うごるあさんのコメントにあった
この作品の「伊藤歩」 の出演シーンです。^^
