● 八つ墓村(稲垣版)
稲垣吾郎が金田一耕助を演ずる「八つ墓村」の再放送を見た。
冒頭にて 少々、お断りを申し上げておきたい。
それは、以前「八つ墓村」に関して 東宝と松竹が制作した作品を比較して
『八つ墓村』
と言う記事を記した際に、若干のネタバレを記事に含めてしまった経緯がある。
で、今回「稲垣吾郎版」を語るにおいても 上述した記事と同様のネタバレを行いたく どうかお許し願いたい。
さて、実際の放送は数年前なのだが、先日、私の住む地域で再放送があり キャプる事に成功したので 今回、触れてみる。
主要なキャスティングは
金田一耕助に「稲垣吾郎」
横溝正史に「小日向文世」
田治見辰也に「藤原竜也」
美弥子に「若村麻由美」
それに、
辰也の腹違いの姉 春代に「りょう」
辰也の母親に「中山忍」
立花署長に「塩見三省」
濃い茶の尼 等々…
そして、「御約束」の
「家系図」
さて… 先日、同じ稲垣吾郎版の
『女王蜂(稲垣版)』
で、述べた事でもあるんだけど…
私は この「稲垣版」の金田一シリーズって 案外、良く出来ていると評価している。
順番から言えば この「八つ墓村」の方が先に放映され その時に私も見ており、ただ、細部まで記憶していなかったのと、録画に失敗してしまっていたため 今回の再放送を見るまで確信を持てずにいたのだが…
今回、再見してみて それが良く判った。
落ち武者のシーンや
「祟ってやる…」のところも
なかなか良く雰囲気が出ていたし
吹越満の田治見要蔵も なかなか良い。^^
原作のティストを なかなか大切にしていると思える点にも好感を抱くのだが、なによりも特筆すべき点は
このシーンがある事だ。
大いなるネタバレを 再度、お許し願って申し上げるが…
酷評した「松竹版(渥美清)」はもちろん、敬愛すべき市川崑監督の「東宝版(豊川悦司)」にも無かったのが このシーンなのである。
ここは 原作愛好者の私としては どうしても拘ってしまうシーンだけに、この稲垣版で描いてくれた その点だけで、充分に 私はこの作品に華丸をあげたい。
他の横溝作品でも共通しており、述べている事だが、金田一シリーズは 決して許すべからざる殺人、しかも、その多くが連続殺人の犯人に対し 時には憐憫の情さえ抱くところに趣がある。
ゆえに、この「八つ墓村」のシーンは「犯人の動機」という部分に非常に関連ある部分で ここを描かずして、この事件の犯人を理解する事は叶わないと言って過言では無い。
であるがゆえに、以前の記事で私が 松竹版や東宝版に対して述べた感想の根本も この部分なのである。
推理小説を映像化する際は その原作への最低限の配慮は欠かしてはいけない…というのは 当たり前の事だと思うがゆえに ようやく、本当の「八つ墓村」の映像を見た思いが この作品を最初に見た時に感じたのだ。^^


