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2006年01月15日

● 亡国のイージス(再考)


映画「亡国のイージス」について DVDを購入したので 以前の記事の修正も含めてあらためて語る事にした。



亡国のイージス


この記事は


8月1日付:『映画版「亡国のイ-ジス」


として掲示した文章を基に


8月7日に 一度掲示したモノを あらためてリメイクしたものだと冒頭においてお断りしておきたい。




< 以下 本文 >--------------


映画版では表されなかった 原作の記述、その中でも 一番、気になったのが


亡国のイージス


 原作では「北朝鮮の工作員」とされていたのが 映画では「某国工作員」となっていた事なのだが、にも関わらず、その工作員のリ-ダ-の名が


亡国のイージス

「ホ・ヨンファ」


普通に 誰が聞いても その名前は韓国系 もしかしたら、中国系かな?とも思えるが やっぱ韓国だよね。^^;

問題は 韓国でも北か南か?って事なんだけど 工作員で日本相手に…って部分を考えると ここは素直に北朝鮮でしょ?って 誰でも思うわけだし、いずれにしても日頃から些細な事柄でもネタさえあればブツブツ言ってくる様な国ばかりなんだから、「某国」なんて小細工しないで「北朝鮮」と ストレートにズドンと言えばいい。

(バレバレなんだから^^;)


もうね、その辺に 日本人の嫌らしい姑息さが窺えて吐き気がする。


外務省や防衛庁あたりから「教育的指導」を頂戴したのかい?


映画版の制作者達は この映画を どんな目的で作ったのだろう?


アクション系の娯楽作品なのだろうか?


それとも、シリアスなヒューマン・ドラマなのか?


まさか、戦闘スペクタクルじゃないよね?


想像で語って申し訳無いが、


「売れてる小説を映像にすれば とりあえず儲かる…」


まさか、そんな安易な発想じゃないよね?


よく、封切られる時の監督のコメントに


「この映画は 原作を読んで どうしても映画にしたくなった… それほど魅力ある原作だったんです」


なんてのを見かけるが、原作は 戦争小説なのに出来上がった映画は どこにでもあるような恋愛ドラマでした…。


なんて話がゴロゴロしてるのが 日本映画だからだ。


ゆえに、「北朝鮮」が「某国」となっている時点で この映画は駄目、気合いが全然入ってない事の表れなのである。


亡国のイージス

化学兵器によるテロ、しかも それを材料に政府に脅迫を仕掛ける…という時点で 誰もが ニコラス・ケイジとショーン・コネリーが出演した「ザ・ロック」を想起する。


しかも、軍艦の中で テロリストと古参乗組員の戦い…と言えばスティ-ブン・セガール主演の「沈黙の戦艦」を思い出す。


これは 映画製作者の責任…というより、原作自体が その色合いなのだから仕方が無いとして では、アクション映画なの?と思った時、仮にアクション映画として見るならば迫力は全く無い。



では、シリアスなヒューマン・ドラマなのか?


だとしたら、


亡国のイージス

「亡国の盾」という そもそもの発端となった論文を明確にせず、宮津副長(原作では艦長)の息子で論文の作者である防大生が 何故、どのように死んだのかが きちんと描かれていないのだろう?


亡国のイージス

ゆえに、宮津艦長がヨンファと手を組む動機付けが不明だし、


亡国のイージス

宮津学校と呼ばれ、そこの仲間である船務長(吉田栄作:原作では副長)以下、幹部達の存在も よく判らない。


しかも、

亡国のイージス

某国工作員の中に 一人、女性兵士が含まれている。


亡国のイージス

しかも、その女兵士は ちと特別扱いなんだけど…


亡国のイージス

意味ありげに首の傷のアップ画面を入れても…


亡国のイージス

その女兵士は 如月に何故、格闘中にキスをするのか?… も


このシーンの意味を原作やパンフレットを読まずに 映画だけで理解するのは絶対に無理^^;


「この女は ホ・ヨンファの妹なんです。 首の傷は~が原因で そのせいで喋る事が出来ません…」


残念ながら、この女兵士を理解するには 相当量の情報がいる。


原作における面白さの一つを構成していると言っても良く、この女兵士の必要性は 映画では一切描かれていない旅客機爆破のエピソードがあるからだ。


ゆえに、その旅客機爆破のエピソードが無い以上、この女兵士を中途半端に映画に登場させる意味が私には判らない。


亡国のイージス

女兵士と同じ様な役どころで


亡国のイージス

「安藤政信」が扮している工作員


亡国のイージス

亡国のイージス

足を負傷し、


亡国のイージス

任務を全うできないと悟った瞬間に自決する。


殆ど台詞無しでありながら それをきちんと表現しているところは 久しぶりに観た安藤政信だったが、成長の姿が判り、この映画を観て良かったと思える 数少ない理由となる。


それだけに女兵士などバッサリとカットして 安藤政信が演じた兵士をもっと肉付けする… それで充分なんじゃないのかな? 



では、この映画は戦闘スペクタクルだったのか?


そうなのだとすれば


亡国のイージス

「うらかぜ」が攻撃により沈められる様や


亡国のイージス

対艦ミサイルを迎撃する様子は もっと、克明に描写すべきだよね。


その部分は 原作の描写は なかなか良かっただけに 


亡国のイージス

余計、映像は半端に見える。




昔、まだ自衛隊が閉鎖的で 映画の協力なんか考えられなかった時代…


たとえば、角川映画で「戦国自衛隊」(1979年制作)を映画化する際に 戦車の映像が欲しくても 自衛隊の協力が得られなかったので 角川春樹はトラクタ-を改造して 61式戦車を作った事がある。


映画の出来はともかくとして マニア達は その熱意に打たれ、「戦国自衛隊」は名作だった…と語り継ぐ。


また、そんな時代であったなら おそらく この「亡国のイージス」作成にあたって防衛庁に協力を申し出ても


亡国のイージス


「自衛隊がテロリストと協力してクーデタ-なんて とんでもない」


けんもほろろに門前払いを食わされたはずである。


それだけに 今の時代の変化に 良い時代になったなぁ…と思うのだが、いくら 自衛隊が開かれても 映画の製作者達は旧態依然、いや、時代について来てないぶん まさに悪化している現状が まざまざと見える。


もしも、今の様な協力があれば たとえば


・動乱(1980年)

・零戦燃ゆ (1984)

・皇帝のいない八月 (1978)


等は もっと面白く リアルな映画になったと思うのだが 如何であろう?


そんな恵まれた状況で これか?… そう思うと悲しくなるのだ。


亡国のイージス

亡国のイージス

亡国のイージス

亡国のイージス

亡国のイージス

亡国のイージス

亡国のイージス


こんな良い絵を撮らせてくれる時代になったのにも関わらず、それが何も活かされていない。


亡国のイージス

亡国のイージス

亡国のイージス

亡国のイージス

この一連の沈没シーンを見ていて「なんだかなぁ…」と 私は思う。^^


気づかない人には どうでも良い事とは思いつつ、あえて指摘しておきたいのは


「この場所の水深は何mですか?」


という事。


亡国のイージス

映画の中でも 実際に水深の事が会話の台詞に出てくるにも関わらずである。



たとえば、これは あくまでも個人的意見として たとえば… なんだけど、


アクション系の娯楽作品でも、シリアスなヒューマン・ドラマでも、戦闘スペクタクルでもない もっと、別のジャンルなんですよ… という意義のある映画にする事が ひとつの可能性としてあったと思う。


それは、「某国工作員」なんて姑息な描き方をせず、腹を括って腰を据え、「北朝鮮の工作員」と堂々と銘打ち アクションも もっと漏れ伝わる北朝鮮の工作員の姿に合わせて 頭で板に 頭突きでクギを打ち付けたり、火の中を裸足で走ったり、釘バットを腹で受け止めたりさせるシーンを ふんだんに取り入れ、故国の独裁政権転覆を図る…と言う部分を もっとリアルに描き、その上で 工作員達は呆気なく無惨に敗れていく…でも良いし 故国の独裁政権がグラグラ揺らぐようなスト-リ-展開の物にする。

(原作は 実際、そうなんだから 文句無いはずだ^^;)


その上で 出来上がった映画に「謹呈」と熨斗をつけて 映画好きと言われている金正日にプレゼントしてやればいいのだ。


従って、映画の冒頭にも


「この作品は 敬愛する首領様へ捧げる」


とテロップが流れれば


「中途半端な映画だったなぁ…」


なんて感想には至らずに済んだのに…


そう、私は愚想する。


数年前、なにげに見た韓国映画「幽霊」で 私は肝を冷やされ


【参考記事】

幽霊(ユリョン)


「う~む まだ、こんな考えもってやがるのか?」


と思った事がある。


だから、そういう考えに至るのだ。^^


亡国のイージス


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『安藤政信』関連の記事

コメント

 クラヒー!! ブタネコさん、おはようございます。『亡国のイージス(再考)』を拝読し、私も胸のつかえが下りたような爽快感(!)を覚えました。正に、おっしゃる通りです! 結局、この作品を通じて、観客に何を訴えたいのか絞りきれていないから、薄っぺらで奥行きのないドラマに仕上ってしまっているんですよね。上映時間の制限がある以上、原作を全て映像化できないのは当然なんですが、それをわかった上で原作のエピソードのどれを捨て、どれを膨らませるかという取捨選択をしながら、同時に原作のエッセンスを凝縮していかなければ、少なくとも面白い映像にはならない。『亡国・・・』は「とりあえず、映像化してみました」程度のレベルだから、映画としてのスケール感に乏しいのだと思います。

 この作品(あえて、「映画」とは呼びたくない。苦笑)は、最初から「人間を語る努力」を放棄していますが、それがために、理解し難く、結果として登場人物に共感しにくいという欠陥をもっていると思います。誰も彼も、行動に至る背景が描かれることなく、物語はどんどん進んで行く。なんだか、せわしない。彼らのセリフを追うのに必死で、心情は伝わらない。映像で主要人物の背景を説明できないなら、プロローグでテロップなりナレーションで一気に観客に情報提供してほしかったです。『日本の一番長い日』や『謀殺下山事件』など昔の映画や、『ブラックホーク・ダウン』などは複雑な時代背景をうまく説明しながら、スリリングなオープニングに仕上げていますが、見倣ってもらいたいものです。

 ブタネコさんのご指摘で、ヨンファの故国を明らかにせず、日本の国防のあり方を曖昧にしてしまった時点でこの作品は骨抜きになっていたことを痛感しました。それじゃ、面白くなるわけがないんですよね~。国民をないがしろにしたまま武力を無軌道に駆使する北朝鮮と、豊かな市民生活を享受しながら国防の曖昧さゆえに武力の駆使を躊躇する日本。この対比をドラマの軸として、共に「国家としての進むべき道」を見失った故国を目覚めさせるために、GUSOHという新兵器に活路を見出そうとするヨンファと宮津達の行動を描かなければ、ドラマは盛り上がるはずもありませんよね。観客に「日本の進むべき道、守るべき未来」についてしっかり考えさせる作品にしてほしかったなぁ。「首領様に捧ぐ」、爆笑です!

FORREST

★ FORREST さん

いや、まったく残念です。

なにもかもが中途半端 その一言につきます。

「ローレライ」は まだ、大和魂と言う部分で
スカッとする部分があった。

「戦国自衛隊1549」は 個人的に「綾瀬はるか」が見れたので 良し。

しかし、「亡国のイージス」には 何も無かったです。

さぁ、あとは「男達の大和」 頼むぞ…って感じですね^^;

 クラヒー!! 中途半端なドラマではありましたが(笑)、中井貴一は迫力あるテロリストを演じていましたね~。ヨンファの行動は、故国の指令を逸脱したものなのでしょうか? いそかぜを奪い、東京にGUSOHを発射することで、国連軍が故国に進攻するきっかけを作ろうとする意図ならば、彼は独断専行で宮津副長と組んだことになります。ヨンファの国を思う気持ちが、日本でのテロに直結している。このあたりの心情をもう少し描いてくれれば、撃たれて、なお、GUSOHを放出しようと懸命に努める彼の姿は感動的に映ったでしょうに・・・。

FORREST

★ FORREST さん

中井貴一は悪く無かったです。

『ヨンファの行動は、故国の指令を逸脱したものなのでしょうか?』

この部分に関しては 原作のネタバレにつながるので
読了後迄 棚にあげましょう^^

御指摘あった、ラヴァさんのHP拝読しました^^

いやぁ、笑いました。

そう考える人が 他にもいたか…と もの凄く嬉しかったです^^

専守防衛・・っていいながら、それを守ったばっかしに一発で撃沈される「うらかぜ」
撃つ前に考えろっていうから撃たれちゃった如月。
・・・だから日本人はダメなんだって中井貴一にまとめられちゃってる。
まるで平和なことがよくないみたいに佐藤浩市がいう。

確かにやられる前にやるのが戦闘の鉄則。
そこに人間性を持ち込むのは無理で、仙石さんの言おうとしてることはわかるんだけど、
戦争って言う状態のなかで常識が通じるはずもなく、最後には「どんなにかっこ悪くても生きろ」なんてセリフまででてくる。

対アメリカ、対北朝鮮に機嫌をとりつつ、
やばそうなシーンやセリフはカットされた、
もしくは誰かの圧力があった・・っていうなら
表現の自由は?ってことになるし、
原作のダイジェストにならざるをいなかったなら、
誰かも書いてたけど原作の宣伝に長い長いCM作りました・・・になっちゃってる。
しかも話がはしょられすぎて観客がついてこれない・・。
裏事情は知りませんが、こういう映画って
いろんな意味で作るのはむずかしいんだろうな・・・。

★ Ageha さん

『裏事情は知りませんが、こういう映画って
いろんな意味で作るのはむずかしいんだろうな・・・。』


私は そういう映画を作る、もしくは そう言う風に仕上がった
映画を上映する… 制作者の姿勢を 如何なものか?と感じました^^;


映画の中でいいから、アメリカに一敗食わせてやる。それさえできない亡国映画でした。

亡国のイージス・水彩画の考察

映画の最後のところで差出人の書かれていない封筒が仙石に届きます。封筒の中から出てきたのは水彩画でした。この水彩画は一体誰が描いたのか、私は判らないまま映画を見終えました。水彩画に描かれていたのは、イージス艦の甲板で絵を描いている仙石の後ろ姿だったと私は記憶している。

その水彩画を見た仙石は微かに微笑みを浮かべた。

私はこの水彩画が何時何処で誰が描いたのか判らなかった。別の言い方をすれば、この水彩画が今まさに描かれているその情景がさっぱり浮かばなかった、情景を想像することが出来なかったのです。

このことを私の出入りしているWebに書きました。その返事は、水彩画は如月が描いたのであるとのことでした。「なぬ~~? 如月は生きている???」 私は頭に来ました。そんなこと、どこに書いとるんじゃ!! あれほどの負傷をした仙石が生きているのなら如月も生きていると思えとでも言うのか?

原作がそういうのなら仕方がない。

仙石が部隊に復帰して通常の勤務に戻っているということは、あの事件から半年(少なすぎる?)は経過していると思われる。その半年に何が仙石の身に起こったのか水彩画に関する(仙石と如月に関する)ことに絞ってみると、当然、事件の収束後の早い段階で如月の生還を仙石は知ったはずだ。なぜなら、封筒の水彩画を見たリアクションがそれを語っている。あの微笑みは「おう、元気になったか」といった風情であると今では解釈することが出来るからだ。

とすれば、私は仙石が如月の生還を知ったときの喜びを是非見てみたい。如月が仙石も生きていることを知ったときの反応を見たい。「かっこう悪くても、とにかく生きろ」これがテーマなんだろう?

しかし、それはどこにもなんにも無いのである。

感情があふれ出る一番いい場面が描かれなかった。なるほど、奥ゆかしい日本映画の粋?

さて、このようにあの水彩画が私に混乱をもたらした一番の原因を探ってみるととんでもないところに行き着いてしまった。

あの水彩画のタッチは仙石のタッチに酷似している。如月のウィットだったって?

【余録】
水彩画は戦闘・殺し合いに対比するべく置かれた音楽で言う緩徐楽章のようなものですが、主要テーマにつながるものとしては説明が十分でなく、最後に混乱を招くだけの効果しかありません。絵心の有る自衛官(仙石と如月)という意外性が生かされたかと言うと、映画を見る限りにおいて成功したとは思えません。「がんばっていきまっしょい」のブタ神様のように本篇からバッサリ削って、そこから生まれた余裕を他の描写に使って欲しかった。解る者だけが解る(当然私には解りません)美術でも良かったと思います。

★ Shino さん

「亡国のイージス・水彩画の考察」を拝読しました。


概ねの部分に同意です^^

映画の場合は 全部スッパリとカットしちゃった方が良かったと私も思います。

ただ、あえて「概ね同意」とさせて頂いたのは「原作は面白かった…」という方の場合、おそらく映画では ちゃんと描かれなかった水彩画のエピソードは カットしちゃいけない 最も盛り上がるシーンだ…という意見になると思われ、

>とすれば、私は仙石が如月の生還を知ったときの喜びを是非見てみたい。

と言われるのであれば Shinoさんも そう感じられるかもしれないからです。


しかし、実は 私は 原作においても この水彩画のエピソードは不要だ…と思っているのです。

他にもね 映画では判り難かったんだけど 女性工作員と如月が海中でキスをするシーンがありますが、あれも同様で 原作では女性工作員の生い立ちなど背景が描かれているから判らなくも無いエピソードなんだけど、映画では中途半端すぎて原作を知らない人には全く理解出来ないので、不要と言わざるを得ません。

ゆえに、映画版では わざわざ声帯を負傷して喋れなくなった女性工作員の存在など必要無くなってしまっているのに、でも、出てる。

この辺が 映画の製作者の取捨選択が滅茶苦茶と思える所以です。

>「かっこう悪くても、とにかく生きろ」これがテーマなんだろう?

たしかに 映画でのテーマは いつのまにか、そう思える部分が大ですよね? でも、原作のテーマは それとは違う部分にあります。

何故、宮津は反乱に参加したのか? 艦の幹部達もそうです、その理由が「宮津学校」と言われた理由も含めて 映画ではまったく描写出来ていません。

だから、原作を読んだ人と 読んでない人では感想が大きく異なってしまうんだけど、面白い事に 感想が異なる…のは 不満の意味や内容が違う…というだけで 多くの人は この映画を 口を揃えて「駄作」と評する事です。


でもね、私は 前半2/3迄しか面白いと思わなかった原作ではありますが、面白い映画にする可能性は沢山あったと思っているのです。

それは原作における「亡国の盾」というタイトルの論文が けっこう説得力のある論文だった事や 中井貴一が演じた工作員のリーダーが 部分的に変なところはあるけれど、キャラ設定が非常に秀でていた事などがあり、エンディング部分を 映画独自の解釈としてまとめ切れれば 秀逸な作品になる可能性は大いにあったと思えるのです。

でも、基本的に もし「亡国のイージス」という作品がアクション映画なのであったとしても 如月や仙石が生き残れるのは非常に御都合主義としか思えません。

なので、ラストで 如月から絵が届くことによって 仙石が如月の生存を確認し、あたかもハッピーエンド…みたいな締め方は じゃ、この映画のテーマって何?って事になります。


で、Shinoさん御指摘の

>「かっこう悪くても、とにかく生きろ」これがテーマなんだろう?

と、思わせてしまった様な描写では 本末転倒にもならず、何をどう感じさせたいのかが すっかり判らなくなってしまう訳です。^^;

「東京原発」のような終わり方でも良かったと思います。映画を見る限りにおいて、自衛隊はグソーを収容していません。脚本にも書かれてないと思う。自沈の衝撃で容器が壊れて、東京は壊滅するのです。間抜けな日本の沈没です。原作の結末を或る所で知って唖然としました。「んな馬鹿な!・・・・ほっ本気?」 そんな原作ならこんな映画の結末でもいいだろう。それじゃ、自衛隊の協力は期待できないか・・・・。

先の投稿のもう一つ前の投稿を忘れていましたが、原作のグソーの設定からして、結局、日本はアメリカの手の内に有り、弄ばれる存在でしかない。これを認識しないで軽々しく「亡国」を言うなよ、というところでしょう。

水彩画に戻りますけど、封筒から水彩画が出てきたとき、仙石自身が描いた絵だと思ったのです。第三者の目で自分を描くなんてなかなか面白いというかナルシストなんだなとか。しかし、映画全体からみてこの水彩画の位置付けが解らなく????だけが残ったんですね。

論理的に考えれば、あの絵は如月が描いたとするのが妥当なんでしょうが、それなら如月の絵と判るようにタッチを変えるなり、それ以前に如月の絵のタッチを観客に判らせておく必要が有るんじゃないか。それもしないで、おまけに仙石の絵も如月の絵も代筆というか、一人の美術担当に描き分けるでもなく描かせてしまっている。 取るに足らない小さなことかも知れませんが、実際はどうだったのか、私の判断は正しいのかどうか、機会があれば監督に訊いてみたいもんです。

水中でのキスは、女を助ける為に息を吹き込んだのかと思いました。 事情はわかりませんが男と女が居て敵同士にもかかわらず愛情が芽生える何かがあったのだろうなあ・・・、と思ったのです。聞くところによるとゼ~~~ンゼン、違っていました。如月と宮津の最後のシーンも意味不明でした。これらの????は私だけでもないようで。

反乱の失敗が確実になった時、ヨンファは何故グソーに銃口を向けなかったのか? 説明無しにボタンなんか押すなよ! 「それ以上近づくな」と言って脅せば、日本政府なんてチョロイもんだよ。

 クラヒー!! Shinoさんの「水彩画の考察」、興味深く拝読しました。私は原作未読ですが、あのシーンで目頭が熱くなってしまったので・・・(笑)。如月が描いたにしては、さほど上手いとも思えなかったのですが、如月が生きていて、しかも、絵を描くことに辛い思い出しかなかったはずの彼がもう一度絵筆をとるまでに精神的な余裕を取り戻したんだなぁ、仙石との出会いがあって良かったのだ、と私は解釈しました。ラスト、新しい護衛艦に異動し、再び、先任伍長として若い隊員を見守る仙石の日常に戻りますが、いかにも「これが自衛隊の実像」という感じが自然で、良い終わり方だったと思います。

 Shinoさんご指摘の通り、水彩画は同じ人が描いたような気がしますね。明らかに仙石と違うタッチで、見事な出来上がりを観客に見せてほしかったなぁ(苦笑)。

FORREST

【※注意!!】

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