● 女王蜂(石坂版)
フジTV系金曜エンタテイメント新春特別企画として 横溝作品の「女王蜂」が放映されるそうな…
放送日は1月6日で午後9時から、主演の金田一耕助にSMAPの稲垣吾郎、ヒロインの大道寺智子(琴絵と二役)に栗山千明なのだそうだ。
稲垣吾郎は 同局で既に、『犬神家の一族』『八つ墓村』の2作を金田一役で出演しており、今回が3作目となる。
個人的には 稲垣の金田一は可もなく不可もなく…といった感で無難なセンだと思っているのだが、今回 特に注目したいのは ヒロインの栗山千明と 3作目に「女王蜂」を選択した そのチョイスである。
実は 今まで、このブログで市川監督による 東宝版の横溝映画について それぞれ語ってきたのだが、最期に残ったまま、まだ語らずにいたのが奇遇だが
この「女王蜂」なのである。
なので、今回は これを良い契機と思い、語ってみようと思う。
この作品は 横溝作品の中でもマニアの間では傑作の部類にランクされるのだが、他の「八つ墓村」や「犬神家の一族」等に比べて知名度が低い。
それは、横溝氏特有の「おどろおどろしい」という雰囲気より、どちらかというと 恋愛物語という色合いが濃い為、その おどろおどろしさが欠ける様に感じる分、若干 印象が薄いのではないか?と 私は邪推する。
けれども、濃いマニアの間では この作品も名作に間違いなく、角川のシリーズで この「女王蜂」が映画化されると聞いた時には「へぇ~」と驚きつつも 嬉しかったものだった。
と言うのも、順番から言って「本陣殺人事件」か「悪魔が来たりて笛を吹く」あたりが順当と思っていたからだ。
(制作会社や 映画化権などの裏事情を知らない者達の話です。^^;)
で、さらに意表を突かれたのは ヒロインにデビュー間もない
中井貴恵の起用である。
彼女は 名優の故・佐田啓二の娘で、弟は中井貴一という家庭環境にあり 登場と同時に話題性を発揮した。
物語の舞台は伊豆(原作では その離れ小島)
資産家の大道寺家の一人娘(萩尾みどり)と
たまたま旅行の途中で その地を訪れ、知り合った二人の大学生に纏わる話が発端となる。
その時の学生の一人で 後に娘と結婚して大道寺家の当主となるのが
仲代達也
その他の出演者としては…
岸恵子
司葉子
御約束の粉吹き警部
お馴染み 宿屋の女中の坂口良子
変わったところでは
駐在役に伴淳三郎
先日、”オヤジ”が覚醒剤で逮捕された為、さらに涅槃で待ちぼうけをくわされる事になった人
等が出演している。
内容については ネタバレしたくないので、あえて触れないでおくが… どうでもいい話をひとつだけ^^;
この映画が制作される時、中井貴恵が某化粧品会社のCMに起用された事もあって
といった画像が盛り込まれ、「タイアップ」という言葉が業界用語ではなく、一般的な言葉になったキッカケのひとつになった作品となった。
この口紅は 当時、人気商品となり 私はそれを密かに買い求めて 何かの時に嫁にプレゼントしたのだが…
「何? アタシの化粧に文句があるわけ?」
そんな感じで ひどく怒られた記憶がハッキリと脳裏に焼き付いている。(ToT)
聞いた話によると、欧米のどこかでは 男性から女性に口紅をプレゼントするのは
「オマエの化粧、下手くそだぞ」
と言うのと同じと解釈されるそうで…、同様のモノとしては 香水をプレゼントすると
「オマエ、臭いから それつけとけ」
という意味になるのだそうだ。^^;
クリスマスを間近に控えた独身男性の諸氏におかれましては、一応、念のために書き添えておく次第です。(頑張れ)
【12月25日 追記^^;】
以下の文章と画像は 当初、記事作成時に用意していたのですが 何かの手違いで抜けてしまい、先程まで その事に気づいておりませんでした。^^;
なので、謹んで追記する次第です。^^
実は、この作品も 他の市川版横溝映画同様、叙情的なラストで 余韻が残る作品である。
事件解決後、帰郷する金田一は 粉吹き警部と偶然に同じ列車に乗り合わせ そこで、二・三言会話を交わすのだが、それが実に良い。
で、この作品で 最も語っておきたいのが その時、金田一耕助は毛糸編み汽車の中でしているのである。^^
以前、
・『「横溝正史」と「編物」』
・『雑感(5月8日)』
といった記事で述べた事の原点が まさにこれだ…と言う事を申し上げておきたかったのだ…。(ToT)
参考記事:『女王蜂 再び』
(稲垣版金田一の記事です)


