● 病院坂の首縊りの家(石坂版)
今回は 結果的に「金田一耕助最後の事件」よ呼ばれる「病院坂の首縊りの家」について触れてみる。

この作品は 原作としての金田一耕助シリーズとしては 最後の作品となった「悪霊島」の ほぼ、1年ほど前に書き下ろされた作品で 基本的には「金田一耕助最後の事件」とされており、今から25年近く前に 「悪霊島」を書いた直後に 角川書店の「野生時代」に掲載された横溝先生の最後のエッセイを 記憶をたよりに思い出してみると…
横溝先生は 御自分の年齢の事もあって、元気なウチに「金田一耕助最後の事件」を書いておきたいと思い立たれ、それを実行したのが この「病院坂の首縊りの家」で それは横溝先生が 密かにライバル視していた エラリー・クイーンが「ドルリー・レーン最後の事件」を クイーンが同様の理由で書いていた事を受けて 自分もそうしようと決意した…と言うような理由だったと記憶する。
(注:と言っても クィーンは 二人の作家の連名による共同作品だったから 事情は もっと複雑なのだ^^;)
また、この「病院坂の首縊りの家」が「最後の事件」ではあるけれど 構想的には 磯川警部物と等々力警部物を それぞれ1冊ずつ書き、自分が愛でた探偵:金田一耕助と同じ様に その良き理解者であり、協力者として愛すべきキャラだった 二人の警部にも それぞれ引退の花道となる作品を1冊ずつ与えるのだ… という様な内容の事を述べておられた。
残念ながら その思いは達せられなかったが、ちょうど、角川書店のブームも落日を迎えていた時期でもあり、東宝の市川:金田一シリーズの区切りの作品として映画化された経緯もある。
なので、この映画の冒頭に わりと長いシーンで


と、横溝先生御本人が登場し

横溝夫人も 登場するし、

このシーンで登場している女性は このシリーズの前作「女王蜂」で ヒロイン・デビューした中井貴恵(俳優:中井貴一の姉)であり、

相変わらず、不気味なピーターも 登場し^^;

第1作「犬神家の一族」で佐清を演じた あおい輝彦が再び出演するなど なんだか同窓会的雰囲気も漂い、本来 原作では 昭和20年代中期を描いた前半部と 昭和50年代中期を描いた後半部と2部構成だったものを あえて前半部だけ ストーリーをいじって映画化するなど それまでの原作に比較的忠実な市川作品としては 極めて希な作品となり ファンの間では 作品に対する評価を下げた経緯もある。



また、この作品でヒロイン的存在を演じたのが 桜田淳子で、後年の宗教的暴走行為が無ければ 山口百恵と並ぶ伝説的存在となれたのに…と 中三トリオと呼ばれた 山口百恵、桜田淳子、森昌子の中で 密かに淳子ちゃん派だった私にとっては まともで、素敵な淳子ちゃんを目にしたのが この映画が最後である^^;
そして…

お馴染みの御約束シーンも これが見納めでした^^;
で、最後に

これが 石坂金田一最後のシーンです。
【管理人追記 9月11日】
やじ さんより寄せられたコメントの画像が ちょうどありましたので
以下に追記させて頂きます。^^

人力車のシーン
原作初版本の表紙(上巻)
