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2005年09月28日

● 悪魔が来たりて笛を吹く(西田版)


1970年代後半 角川書店の仕掛けた横溝:金田一ブームに 東宝が市川-石坂:金田一としてシリーズ化し成功したのに便乗し、松竹が渥美:金田一で「八つ墓村」を映画化した様に 東映が1979年に西田敏行を金田一耕助に起用して映画化した作品。



八つ墓村が「津山30人殺し」と呼ばれる事件をモデルにした…と言われるのに対し、この「悪魔が来たりて笛を吹く」は 帝銀事件をモデルにした…と言われる作品でもある。


悪魔が来たりて笛を吹く


事件は


悪魔が来たりて笛を吹く


天銀堂事件の重要参考人とされていた 椿・元子爵が失踪した事から始まるわけだが…


悪魔が来たりて笛を吹く


内容についてはネタバレしたくないので触れない。^^;


で、金田一耕助は

悪魔が来たりて笛を吹く

西田敏行


ヒロインは

悪魔が来たりて笛を吹く

斉藤ともこ


等々力警部役は

悪魔が来たりて笛を吹く


夏八木勲(当時は 夏木勲)


椿・元子爵夫人の

悪魔が来たりて笛を吹く

鰐淵晴子が妖艶だった^^;


さて、この「悪魔が来たりて笛を吹く」の原作は 横溝マニアの間でも作品の評価は 割と 好き嫌いが別れる作品ではあるが、それでも傑作の部類に含まれる事の多い作品である。


初期の作品は 主に地方が舞台となる物が多い中で 東京が舞台となった希有な作品でもあり 作品中にも 闇市が登場するわけで、この作品中 登場する闇市のシーンで


悪魔が来たりて笛を吹く

中央に座っているサングラス男は 角川春樹、その左奥の雑炊屋の親父が 原作者:横溝正史御本人である。

悪魔が来たりて笛を吹く

(左から 横溝正史氏、角川春樹、梅宮辰夫、穂積隆信(後頭部のみ))




さて、この映画について 個人的な感想を述べると…


実を言うと 正直言って、西田敏行の金田一耕助というのは それだけを考えると 案外、良い配役じゃないか?と思う事がある。


悪魔が来たりて笛を吹く


原作では 金田一耕助は けっして美男子とは記述されておらず、モジャモジャ頭で 時には頭を掻きむしりフケを飛ばす男なのである。


そう言う雰囲気は 美男子系の石坂浩二よりも もしかしたら、西田の方が近いのかもしれない… そう思った事がある事は記しておきたい。


悪魔が来たりて笛を吹く


実際、この映画での西田敏行の金田一耕助は なかなか良かったと思うのだ。


が、細かい事を挙げればキリが無いが、映画の冒頭部10分間で 察しの良い人だったら 犯人が誰か判ってしまう とんでもないネタバレシーンがあり、それを私は許す事が出来ない。^^;


だから、大変 申し上げにくいのだが この映画は駄作と呼ぶ。


監督の 斎藤光正は 記憶に間違いが無ければ TVドラマの監督としては「太陽にほえろ」とか「俺達の旅」など、なかなか良作を送り出した人だけに 大変、残念に思う。


しかも、監督が斎藤光正と聞いて なるほどなぁ…と思うのは BGMが「俺達の旅」の雰囲気になってしまっていたり、冒頭で


悪魔が来たりて笛を吹く


このフルートを持った悪魔人形が妙に気に入ってしまったのか 盛んに登場し興醒めなのである。


「何かが違う…」そういう感じが ずっと、つきまとって離れなかったのだ。


今回、この記事をまとめるにあたり 20年ぶりに この映画を再見して思ったのは 先にも述べた様に 映画は駄作だが、この映画のテーマ曲となった フルートの曲は とても素晴らしい。


実を言うと 私はこの映画を観て間もなく フルートを購入し、一生懸命練習して この曲と もう一曲の二曲だけ 吹く事が出来るという 隠れた自慢の隠し芸がある。


その曲を 久しぶりに聴いたけど、音楽だけは もの凄く この作品(原作)にマッチしていて素晴らしい。


残念なのは その音楽に隠された謎にまで映画では触れていない事で、単なるBGMにしか使用されていないのは 惜しいなんてモンじゃ無い。


ちなみに、画中で


悪魔が来たりて笛を吹く

(二木てるみ)


シンプルなメイド服を観る事が出来たのが、なにより嬉しかった^^;


お駄賃

 気が向いたら…で結構です。^^;

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コメント

Jannitaです。素晴らしい!この作品DVDになってないと思うのでビデオからキャプしたんでしょうね。
鰐淵さんはやはり良かった。
悪魔人形は確かに何度もでてきて「?」でしたね。…でもこれ当時の私は悪魔っていうより宇宙人を想像しました。(笑)
古谷一行版の同作は、DVD2枚組なので、話の筋としては映画版より入り組んで作ってますので、どちらかというとそちらのほうがよくできていると思いますね。
妾の菊江役の中山麻里の良さと、エンディングの主題歌、『まぼろしの人』がすっごいいいし。
とはいえこの作品も早くDVD化して欲しい作品の1つです。
『湯殿山麓呪い村』なんてのがDVD化してるのに、これがまだされてないのはなぜだろう?
こっちのほうがメジャーな気がするが…。

★わたしもこの曲だけは、FMの映画音楽の特集で録音しました。吹けるなんて、尊敬です♪
でも、確かに映画は子供のときに見ただけだから部分しか覚えてないのですが...そんなに、駄作だったんですか.....。原作は、私は好き、に一票です。^^

ちなみに、西田さんも、好き♪

★ Jannita さん

御指摘の通り ビデオです^^

ええ、これは 古谷版の方が 遥かに出来がいいですよね^^

そう言えば、古谷版の「八つ墓村」って 警部がハナ肇版と 長門勇版の 2作あるんですね^^

『まぼろしの人』… 茶木みやこですね^^

そうそうTV版の初期の「あざみの如く棘あれば」も良かった^^


★ kon さん

部分的には 良いシーンが多いんですけど 全体を通して考えると…
って部分に 私には大いに減点部分を感じた次第です。^^;

この曲ね フルートで吹くの 実は 案外、簡単なんですよ^^


音楽がイイーですよね。
斎藤さんの可憐さ、鰐淵さんの妖艶さ
二木さんのミステリアルさ
女優さんが主役でつねw

★ やじ さん

二木てるみは良かったですね^^

映画は観ていませんし、原作もあまりよく覚えていないのですが、“帝銀事件”“斜陽貴族”といった当時の匂いと、“火焔太鼓”という言葉、フルートで演奏される「悪魔が来りて笛を吹く」という曲それじたいが事件解明のキーになっていた、ということが印象に残っています。

闇市シーンの横溝正史氏の画像、ありがとうございます!
初めて見たので嬉しかったです。その場の空気にしっくりはまった さりげなさ、いいですね~。
映画に顔を見せる横溝先生はいつどんな場面でもなかなかステキです。

西田敏行の金田一耕助については、画像を眺めながらつらつら思ったのですが、確かに風采の上がらない男としては原作に近く思うのですが、見た目ふくよかすぎで、かつ、ちょっとがさつで品位に欠けるところがあるのかなと(作品を観てないのに勝手なこと言ってすみません。西田ファンのかた、ごめんなさい。私は別段西田敏行が嫌いというわけではなく、あくまで“西田金田一”に関してだけの個人的な感想です^^;)。

金田一耕助という探偵さんは貧相・貧弱な体つきで、線が細いというイメージがあります。
同時に、控え目なところがあって、その奥ゆかしさが彼なりの品の良さでもあると思うのです。原作でも(ほんの例外もないことはないのですが)彼の言葉遣いの丁寧さ優しさにそのことがうかがえます。

確かにフケを飛ばすところは決してお行儀がいいとは言えませんし、髪に櫛を入れず、風呂にもあまり入っていなさそうなところがあるにせよ、女性ファンから見た金田一耕助は、やはりいくぶん二枚目系がよろしい、そうであってほしい、と思うのであります(笑)

「フルートを持った悪魔人形」が頻繁に出てくるというのは雰囲気を出すためだったのかもしれませんが、ブタネコさんが興ざめとおっしゃったこと、映画そのものを観ていないにも関わらず、画像を見ただけでよくわかったような気がします。確かにこれを繰り返し見せられては作品全体が安っぽく映ったのではないかなあと思いました。

フルートの曲は素晴らしかったとのこと、これは聴いてみたいと思いました。ブタネコさんの演奏のほうが感じ出てたりして(^^)


★ HAZUKI さん

「悪魔が来たりて笛を吹く」の原作は 金田一シリーズの東京モノとしては 古く名作のひとつとされてますが、とかく 横溝作品の一部を「エログロ」だと評した評論家連中からは やや「エログロ」系と非難された一作でもありましたね^^;

私は 個人的に、この作品も横溝氏独特の綿密な伏線が張り巡らされた一作だったと高く評価してるのですが、そんな作品のネタバレを映画の冒頭でやられては その時点で この映画は「駄作」決定でした^^;

西田敏行の金田一耕助については HAZUKIさんの御指摘もご尤も…と思います^^;

そう、金田一は太ってちゃいけません。^^;

私が、案外アリかな?と思ったのは 美形じゃない点と


>控え目なところがあって、その奥ゆかしさが彼なりの品の良さでもあると思うのです。


という部分が 実は西田金田一は 案外、いい味を出しているのです。


まぁ、その辺は そこはおいといて…^^;

(決して議論しようと思う議題ではありませんです^^))


>フルートの曲は素晴らしかったとのこと、これは聴いてみたいと思いました。


横溝映画と言えば「犬神家の一族のテーマ」の大正琴が なんと言っても印象深いし、実にマッチした名曲だと思います。

ただ、この「悪魔が…」のフルートは とても良い感じの曲なんです。

原作では重きを置かれた曲だけに 実に、良い曲を作られたと この部分は私は高く評価しておりまして、それだけにただのBGM、テーマ曲としか扱わなかった映画は 制作者達の横溝作品に対する勉強不足を 激しく問いたいです^^;

こんにちは。 読み終えました、「悪魔が来たりて笛を吹く」。
なんていうか・・・、この犯人の心情を考えると、どんな言葉も追いつけないような、なんと表現すべきなのかわからないような、複雑な悲しみでいっぱいになります。

このブログ内の横溝正史のカテゴリーの中で、確かブタネコさんが「“コイツだけはどうあっても生かしてはおけない”という感情により、横溝氏の作品中の犯人たちは人を殺めるのであり、そこには利己的な感情はない」という趣旨の文章を書かれていたように思われます(間違っていたらゴメンなさい)。その感情が、痛いほどに伝わった作品でした。
犯人と被害者たちの関係性が明らかになったとき、大袈裟でなく私は「ええ!?」と大声を上げてました。そして犯人の遺書に当たる部分で思わず泣きそうになってしまいました。
本当は、こんなことは考えてはいけないのでしょうが、この事件の大元をつくった被害者の一人に対しては「死ね!」と心から思ってしまったり・・・(作品中ですでに死亡していましたが・・・^^;)
現在でも、加害者の自分勝手な思考により、何の罪もない方が殺害されるような事件が起こります。そして被害者の家族が、「出来ることなら犯人をこの手で殺したい」というような趣旨のことを表明されることがままあります。私は、その考え方に異議を唱えることが出来ません。きっと、私も実際にその立場に立ってしまったら、理性も何もかもかなぐり捨てて、復讐を考えてしまう気がします。
そういう意味で、この犯人に対しては同感を禁じえず、同情すらしてしまうのでした。
(もしも私の書き込みの中で、この作品に関するネタバレになりうる表現がありましたら、ご遠慮無用で削除してください。読了後で、若干興奮気味です)

HAZUKIさまのブログにもお邪魔してきました。横溝正史先生ならびに金田一耕介というキャラクターに対する愛情が迸るような、素晴らしい記事でした。HAZUKIさまの記事を読んで思ったことは、金田一耕介に感じるキュートさや優しさというのは、そのまま横溝正史という人に感じるキュートさと優しさなのではないだろうか? ということです。どこをポチするのかが良くわからなかったため、一筆お礼状を書いてきました^^
なんだか、ものすごく長く、取りとめのない文章になってしまいました。申し訳ありません^^;

★ しき さん


>その感情が、痛いほどに伝わった作品でした。


でしょ?

「悪魔の手毬唄」でも「犬神家の一族」でも そうなんです。

私が、横溝正史を敬愛するのは ともすればエンターティメントに終始してしまいがちな探偵小説というジャンルの小説で 罪と罰に関して深く考えさせられる点。

特に、被害者心理だけではなく 加害者にも背景があれば…という 逆説的想像を教わった事も そんな敬愛の理由の一つであり、そう感じさせるだけの描写力、文章表現力でもあり、筆者である横溝正史自身が その様な独特の視点での思考を持っていると充分に伺えるところでもあります。


だから、「松本清張」ごときや「東野圭吾」なんて輩と 横並びには語りたく無いのです。^^;

HAZUKIさまのブログにもお邪魔してきました。横溝正史先生ならびに金田一耕介というキャラクターに対する愛情が迸るような、素晴らしい記事でした。HAZUKIさまの記事を読んで思ったことは、金田一耕介に感じるキュートさや優しさというのは、そのまま横溝正史という人に感じるキュートさと優しさなのではないだろうか? ということです。


わたしも HAZUKIさんの仰る通りだと思います。^^

   昨年秋、影丸先生の「悪魔が来りて笛を吹く」の漫画(講談社)を、たまたま、目にし読み耽ったことから
無性にこの映画を観たい気がして、年末より、「この悪魔が来りて笛を吹く」映画版の映像を何度か視聴しています。
 4~5回、観ましたが、まったく飽きません。
 もし、戻れるのならば、28年前に戻って、映画館で視聴したい!と強く感じています。
 そして、この映画に関するグッズを手に入れられるだけ、手に入れて今に戻りたい気がします。
 
 何が、良かったかというと、やはり斉藤 ともこさんの演ずる椿 美禰子さん(この映画では、美祢子さんとなっていますが、この禰を以下使用させて頂きます。)です。
 先日、テレビ放映されました「悪魔が来りて笛を吹く」(美禰子さん:国仲 涼子さん)も原作の雰囲気を十二分に伝えていて、良かったと思います。(勿論、この番組も録画して2~3回視聴しました)

 斉藤さんの美禰子さんになぜ、惹かれるのか考えてみたところ、ふと気がついたのですが、歴代の映像化されたこの作品について、美禰子さんを演じられた女優さんの年齢を比較したところ、撮影当時の年齢では、斉藤さんだけが唯一、未成年(当時:17歳)でいらっしゃったということ。
 原作でも、美禰子さんは数え年・19歳との設定になっていますので、現在では、満17~18歳の年齢であることを考えると、ある意味では一番原作に近いのでは、という気がしました。
 この若さゆえの熱演が、ドラマの内容の救いがたき暗さを、一掃しているような気がします。
 私は、この映画は上位にランキングされてほしいと思っていますし、DVD化もして頂きたいと思っています。

★ BTC3 さん


はじめまして、コメントありがとうございました。


>4~5回、観ましたが、まったく飽きません。

そりゃ、良かった。^^


>この映画に関するグッズを手に入れられるだけ、手に入れて今に戻りたい気がします。

頑張ってください^^


> 斉藤さんの美禰子さんになぜ、惹かれるのか考えてみたところ…

面白い着眼点ですね^^

たしかに仰る通りです。

ただ、一点だけ お気づきか否か定かでは無いので申し上げさせて頂きますと…

多くの横溝作品では 登場するヒロイン的存在は美女なんですが、

「悪魔が来たりて笛を吹く」の美禰子は 珍しく、「御世辞にも美人とはいいにくい」(文庫本p18より引用)という表現がされております。^^;

それをもって「容姿云々」を語りたいのでは無く、


>一番原作に近いのでは、という気がしました。

と仰る部分に「歳はたしかにそうですけどね…」と頷きつつ 原作本来のキャラクターという意味で「?」と感じる部分も 少しあります。


>私は、この映画は上位にランキングされてほしいと思っていますし、DVD化もして頂きたいと思っています。

そうなれば良いですね。^^

ただ、DVDの件はともかく 映画のランキング…という意味では 私は全く同意出来ません。^^;

【※注意!!】

この記事は『ブタネコのトラウマ』の倉庫に保管されている記事なのでコメントの投稿は出来ません。 2015年2月10日以降 このクソブログは『ブタネコのトラウマ・リニューアル版』に移転しましたので新規記事更新及び、過去記事へのコメントの受付もそちらで行っておりますので お手数ですが、そちらへの移動をお願い申し上げます。