● ブタネコ的 アキ父の考察(6話)
さて、今回は第6話のアキ父の心情に絞って 勝手に語ってみたい^^;
(今回も 勝手な妄想なんで笑い飛ばして下さい^^;)

知っての通り、アキは「白血病」と宣告されてしまう。
目覚めたアキが 最初にアキ父に告げた言葉…

「お父さん サクは悪く無いんだよ 体調が悪いのに私が勝手についていっちゃって…」
それに対して、

「そうなんだろうなぁ…」と答えるアキ父。
いきなりで恐縮だが、この場面、よく考えてみて欲しい。
視聴者である我々は アキが白血病だと 医者から両親が宣告されたシーンを見たから その事実を既に知っている。
けど、この時点で アキは その事を知らない。
だから「サクは悪く無いんだよ」というアキの言葉は
『体調が悪いのに、父の許可を得ず、夢島に行ったのは”私の責任”でサクのせいでは無い。』
という意味に 誰もが解釈する。
そこまではいい。
重要で、かつ、見落としガチなのは、アキ父は 既に医者から宣告されている…と言う事。
だから、私は この時のアキ父にとっては「無断で夢島に行った」なんて事は たいして問題では無く、頭の中は
『なんでアキが 白血病になっちゃったの?』
『どうして こんな事になっちゃったの?』
『これから、どうしよう…』
という葛藤で一杯だったんじゃないか?と思うのだ。
つまり、
「無断で夢島に行ったのは 私が悪いの」
という意味で、
「サクは悪く無いんだよ」
と言う、娘に
「そうなんだろうなぁ…(言う事を聞かなかった オマエが悪い)」
と、相槌を打つみたいに言ったのでは無く、
「白血病になってしまったのは(サクのせいじゃくて)私のせい」
という風に アキ父には聞こえてしまうんじゃないか?…という事。
だから、この「そうなんだろうなぁ…」は 単純な言葉のやりとりには 私には思えなかったのである。
「白血病になってしまったのは 私のせい」に対して
「そう言っちゃったら 身も蓋も無いけどさ…」みたいな意味の
「そうなんだろうなぁ…」という風にも受け取れるし、
同時に、
「オマエ(アキ)は そんなにサクの事が好きなのか?」
という 娘の気持ちへの戸惑いも当然あったであろう。
おそらく、それまでのアキ父にとって サクという存在は 娘にたかる蠅のようなモノ…という感じだったと思うのだ。
しかし、この時の会話が ある種のキッカケで 極端に言えば
「サクって野郎が 娘を連れだしたお陰で 娘は”白血病”になっちゃった」
と、八つ当たり的責任転嫁みたいな感情が芽生える可能性もある^^;
だから、この時点では アキ父にとって サクはある意味 娘を病に追いやった「疫病神」みたいな存在に映った様な気がするので

サクへのテープを平気で取りあげる事が出来るし

夏休みが終わり、サクが駆けつけてきて…

「会わせてください」って言われても「はい、どうぞ」って気持ちになれる訳も無い。
ただ… なんとなく、そんな簡単に言い表される心情では無いと思うのだ 私は。
ここで、経験談を語らせていただくと…
我が”亡き友”の親父さんは 入院して間も無い頃、日増しに「退院して学校に行きたい」そう言う”亡き友”を宥めるのに相当苦心した様で、投与される薬の副作用で躁鬱が激しくなり、それは 一層、激しさを増していたのだが、一時期 病状が悪化して 10日間近く危険な状態が続いた日があり、それを過ぎて以来、”亡き友”は自分の病気を軽いモノでは無いと悟る。
以降は、前ほどの駄々をこねなくなったけど その分、暗く沈んだ表情で過ごす日が多くなり、唯一 娘が明るくなるのは 午後になって友人が面会に来てる時だという事に気づく。
それまでは
「どうして白血病になってしまったのか?」
とか、
「どうにか治す方法は無いのか?」
等々、自問自答しながら葛藤の日々の連続だったとも言う。
なので、私は 既に この時点で、アキ父という人物は この第6話までの間に 娘から反感を抱かれるほど冷徹に近いような描写だったけれども 本質は理知深く、相手を思いやる温かい心の人物であると感じていた。
それは、

「アキは白血病なんだ」
誰にも言えない 娘の本当の病名を サクに告げている部分に込められていると思ったからだ。
我が”亡き友”の親父さんも ある時、毎日の様に見舞いに来る娘の友人達に
実は、娘の病気は 白血病はなんだ。
残念ながら 今の医学では どうにも出来ない病気でね…
早ければ3ヶ月、もっても半年と言われてる。
そこで…、君達に御願いしたい事が いくつかあるんだ。
一つは、もし 君達の中に 娘に対して「ざまぁみろ」と思っている人がいるならば二度と面会に来ないで欲しい。
二つめは、もし、娘に対して「この子は可哀相」って感じで 同情とか憐れみだけで接しようとするのなら その人も二度と面会には来ないで欲しい。
三つめは、君達の年代で 友人の死を目の当たりにするのは とても辛い事だと思う…、今後も娘と接してくれれば その辛さは どんどん大きくなってしまうと思う… だから、その辛さに耐えれないのならば やはり、その人も 二度と面会には来ないで欲しい。
私としては ごく普通に 亡くなるその瞬間まで 娘には 今まで通りの普通の接し方を続けていこうと思っているし、病気や死を深刻に受け止めたり、とかく暗く日々を過ごす事が無いように心がけたいとおもっているんだ。
だから、演技でもいいから そういう接し方をしてくれる人以外は 娘との接触を断りたいと思っている。
判ってくれるかな?
と言い、極端に言えば
「理解した上で 腹を括った接し方をする気が無いのなら 二度と面会に来るな…」
という意味でもあったのだ。
これは 自分の娘”亡き友”を傷つけまいとする親心でもあるけれど、裏返せば 娘の友人達に 半端な辛い思いをさせたくない…という配慮でもあるのだ。
しかし、そうは言っても

「お母さん10円頂戴? サクに電話して…」
という娘の様子に戸惑い、

「お父さん サクのこと誤解してると思うんだ」と突っ込まれて

「そうなんだろうなぁ…」と言いつつ、話を変えてしまう様子は 一般的には 娘の彼氏という存在を受け入れようとしない頑固親父…の姿を思わせるだろうけど、私には 娘にとってのサクの存在に対して アキ父として どう対応していいのか戸惑っている姿でもあり、サクを巻き込んで良いか?否か? の葛藤する姿にも映る。
しかし、たった今 目の前に繰り広げられた娘の楽しく嬉しそうな姿は サクが介在して成立するモノである事は 敢然とした事実として頭では理解する。
そこに再び、

サクが現れ…「会わせてください」と言うのに対し

頭では理解してるのだが、気持ちでは認める事が出来ず、
「勝手に行きなさい」
と告げる。
しかし、

「認めて欲しいんです… アキのお父さんだから」

「いい奴なんだろうな… 君は…
なぜ亜紀があんな目に遭わなければいけない?
俺のせいか? 綾子(アキ母)のせいか?
君のせいじゃないな…。だからこそ君を憎む事でしか 俺は立ってられないんだ」
この場面での
「いい奴なんだろうなぁ… 君は…」
と言う台詞には 実に万感がこもっている。
アキが
「本当に凄くいいやつで お父さんだったら絶対、気に入る…」
という言葉を ちゃんと飲み込んでいて
『こんな状況じゃなかったら 素直に受け止めてやってもいいんだけど…』
と、内心では思っているような気さえするのは
「君のせいじゃないな…。」
と、頭では理解している事を口にしているから。
しかし、持ち前の「意地っ張り」な性格も顔を出していて
「良い奴だなぁ」
とは素直に認めず、さらに
「だからこそ君を憎む事でしか 俺は立ってられないんだ
と締める台詞は まだ、この時点でもサクを撒き込んでいいのか?と葛藤する気持ちでもあり、もしかしたら
「これ以上、深入りするな」
という意味の サクへの恫喝にも思える。
その直後、
「会ってやってくれない?」
というアキ母に
「今日は、やめときます。 ちゃんと会えるようになりたいから…」
と答えて帰るサク。
映像では このアキ母とサクの会話の時には 既にアキ父は その場から去っている。
しかし、こういう話は 間違いなくアキ母はアキ父に伝えていると考える。
そして、

「どうして サクだけ来れないの?」と落胆するアキ

その姿を ガラス窓の反射で見ているアキ父
このシーンの アキの父の姿が 私には”亡き友”の親父さんの姿とダブリ、たまらない。
見舞の友人達と”亡き友”が楽しそうにしている姿を そっと覗いていた親父さんの姿を思い出すのだ。
だから、病院から家に戻った後は

こんな感じで居たんだろうな…と思えるだけに ここは涙が止められない。
アキ父は もう、この時点でサクを認めていたと 私は思うのだ。
だから、そこに 娘を馬の骨に渡してしまう寂寥感…と言う解釈も否定しないが、サクが 予想以上に良い奴だっただけに 巻き込む事への躊躇なんじゃないか?を強く感じたりもするのだ。
でも、結局は

ロミオとジュリエットで おそらく入院後、初めて見せるアキの笑顔や

絶妙な サク父の援護射撃による

父には見せてなかったアキの笑顔を見て もしかすると、残り少ない娘の幸せ…、さもなくば、難病と闘っていく娘の心の拠り所として 完全にサクを受け入れる踏ん切りがついたのだと思う。
【注】上の画像の写真のアキ どこかで見ませんでしたか?^^;
(これは 気づいていない人へのポイントです)
ゆえに、

このシーンを見て サクにテープを渡すのは アキ父のサクへの謝罪の気持ち…と解釈する人も多いようだが、私は、渡さなかったテープを捨てずに持っていた事の方が重要な事に思えたのだ。
だって、アキ父は 第2話で

娘の部屋からカセットテープを持ち出して 捨てちゃう親父だったのに…
「何故、今回は テープを捨ててなかったの?」
そう、疑問を抱き そこを考えた時、「渡さなかったテープを捨てずに持っていた事」が意味するのは かなり前から 少なからず、サクを否定しきってなかった事の表れの様に思えたので 上記のような考察に至ったのだが 如何だろうか?
それにしても…

「俺に出来るのは入院費を払う事」
この台詞の所は 何度、見ても胸に刺さる。
こういう状況になっちゃうと 父親って、ホントそうなんだよなぁ…
