● 天使の卵
つい先日、居間のソファに寝転がって「さとみちゃん(膝枕)」に頭をのっけて本を読もうと思ったら… 既に、私が想い描いていた格好で 娘が本を読んでいた。
まぁ、我が家は 私も嫁も 昔から読書好きだから、どっちのDNAが色濃く影響しても娘が その状態になるのは当然と言えば 当然の事である。
ちょうど、コ-ヒーを飲みたい時でもあったので TVドラマ「優しい時間」以来、マイブ-ムとなった マイ・コ-ヒ-ミルで お気に入りの「ハワイコナ」を挽き 昔ながらのアルコ-ル・ランプとサイフォンでポコポコとコ-ヒ-を沸かす。
その香りに惹かれたのか 娘もソファから起きあがって 私と共に 食卓の自分の席に座り、本を読み続けている。
どんな本を読んでいるのだろう?… そう思って 娘が読んでいる本の表紙を見たら
「天使の卵」 村山由佳 著 だった。
どこかで この本の話題に触れた様な…気がする。
けど、思い出せない…
娘が読んでいる本の、裏表紙に書かれている「あらすじ」を読むと 恋愛小説のようである。
「この本、どこで話題になったんだっけなぁ…」
一度、気になると 答えが見つかるまで気になってしまうのが 私の性分である。
記憶を辿りながら ポケ-ッと娘の読む本を眺めていたら ふと文面から目を上げ、私の視線に気づいた娘が
「どうしたの?」と聞く。
「いや、その本 どっかで話題になったんだけど、それが 何処か思い出せなくてさ…」と私。
すると、フッと鼻で笑いながら
「ボケ始まっちゃったの?」と娘。
ちょっとショックを受けつつも「う~ん」悩む私。
私「その本 面白いか?」
娘「うん、面白いよ」
私「そか、じゃ 読み終わったら貸してくれないか?」
娘は 一瞬、考える。
以前「NANA」というマンガの本で 手厳しく貸すのを拒んだ娘である。
また、拒まれるんだろうなぁ… 言ってしまってから そう思った私だったのだが…
「貸してあげるかわりに 御願い聞いてくれる?」
と、娘
一瞬、予想外の答えで意表を突かれた私は つい
「聞ける御願いならな」
そう言うと
「この本ね、続編みたいな本があるんだけど、文庫じゃなくてハ-ドカバ-だから高いの、それ お父さん買ってくれる?」
そんな「御願い」なら安いモノである。
「いいよ、その変わり、その続編も読ませろよ」
そう言うと 娘は嬉しそうに
「よし、商談成立」
と、また本の続きを読み始めた。
そんな娘の横顔を見ていたら
(娘よ、父の世界の商談は そんな生優しいモノじゃないんだ… 脂ぎった強欲親父をねじ伏せてナンボ… そんな世界なのだよ… あぁ… 可愛いい天使に そんな世界を見せたく無いなぁ…)
その日の午後、外出のついでに本屋に寄った私は 娘との約束の本を買ってきた。
「天使の梯子」 である。
すると、娘は それまでに「天使の卵」を読み終えていたらしく 私から「天使の梯子」を受け取ると 入れ替わりに「天使の卵」を置いていった。
で、暇な時間に その「天使の卵」を読んだのだが…
登場人物に「夏姫」という女の子が登場する。
その名前を見た瞬間
「
あっ!!」
と、気づいた。
で、紹介されていた本だ。
薄い本だから2時間もかからずに読み切れる。
読み終わって思ったのは
「切ない話だなぁ…」
なんだけど、同時に とかく最近は ゴチャゴチャといろんな物語をこんがらかせる作風の物語が多い中で 実にスッキリと淡泊にまとめられた物語に 何とも言えない爽快感みたいなものすら感じた。
で、先に述べた『新カテゴリーw 今日の1冊』という takuさんの記事を あらためて読んだのだが…
主人公・歩太を「山田孝之」、夏姫を「綾瀬はるか」 春妃を「黒谷友香」というイメ-ジは 夏姫の「綾瀬はるか」と言う部分に ほんの少しだけ同意しにくい部分があるけれど とてもハマりそうで良いなぁ…と思った。
この「ほんの少しだけ同意しにくい」という部分については ネタバレになってしまうので 今回は触れないでおく。
というのは、娘の交換条件で買ってきた「天使の梯子」は その夏姫が主人公だそうだからだ。
「天使の卵」の10年後 29歳になった夏姫の物語なのだそうだ。
だから、もしかしたら「ほんの少しだけ同意しにくい」という部分が 「いや、良いんじゃない?」になるかもしれないし、「こりゃ駄目だ」になるかもしれない。
まぁ、なにはともあれ 娘から「天使の梯子」が渡されるのを 心待ちにしている今日この頃である。


