● 「世界の中心で愛をさけぶ」歯科医
結局、TV版「世界の中心で愛をさけぶ」を また1話から特別編まで見直してしまった。
睡眠不足で「ボ-ッ」としているのか 「セカチュ-」で「ボ-ッ」としているのか それすらも判らない。
たまに、生きてるのか… 死んでるのか… 判らなくなる
私の場合は
「起きてるのか 寝てるのか いつも、判らなくなる」
であろうか…
日が昇り、外は明るくなり TVでは「めざましTV」が始まって
私は届いた新聞に目を通していたわけだが そこで一つのニュ-スに目が止まる。
「石原さとみ」主演で「赤い疑惑」をリメイク。
(今度は 石原さとみが白血病かょ…(ToT))
『石原さとみ主演で百恵“赤い”プレイバック 』by サンスポ
そして…
「綾瀬はるか」主演で「赤い運命」をリメイク。
「夏ごろに撮影を行い、今秋放送予定。」
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「綾瀬はるか」が秋にも観れる…
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「綾瀬はるか」が秋
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アキ-!!!(ToT)
(スイマセン、セカチュ-症候群が再発したばかりなんです… しかも、昨夜)
両手で持ったスポ-ツ新聞が ワナワナと震える。
もう、それだけで 目が潤んでいる。
(しかも、また悲しい役かよ…)
私の時は止まり、現実から夢想の世界へと オリンピック選手並に軽やかなステップで ホップ・ステップ・ジャンプと 華麗な三段飛びで 跨ぎ超さなくてはいけない亀裂をヘラヘラ笑いながら戻っていく…
早いなぁ… 山口百恵の「赤いシリ-ズ」をリアルタイムで観てた頃って30年前なのか…
白血病で亡くなった我が友は 桜田淳子のファンだったけど、山口百恵の「赤いシリ-ズ」は 病床で毎週 楽しみに観てたっけ…(駄目だ それ想い出したら、また泣けてきた…)
大学生の頃、私と「腕力しか取り柄のない歯科医」と「もの凄く気の弱い弁護士」は 一緒にいろんなアルバイトをしたものだが、そんなバイトのひとつに コンサ-トなどの催事の「会場整理」があった。
バイトの中では ギャラが安く不定期で 収入的には魅力が乏しかったが、タダでコンサ-トが観れるのは とても魅力的なバイトだった。
「キャンディ-ズ」「ピンクレディ」の解散コンサ-トも 黄色地に赤で「会場係」とプリントされたトレ-ナ-を着て 本当はステ-ジに背を向けて 客席の方を向き、闖入者がステ-ジに駆け上がったりしないように見張り、プレゼントを渡そうと ステ-ジに近づく熱狂的なファンを止めるのが役目だったが、気づけば 客の一人となって盛り上がっていたものだ。
「山口百恵」の引退コンサ-トの時は 我々は大学を卒業していたが、バイト先のツテで潜り込んだのだが、それは 他のタレントとは比べようも無い、荘厳さで まさに伝説であり、無理矢理頼み込んで潜り込んだ甲斐があった事は言うまでも無い。
「さよならの向う側」を唄い、そっとマイクをステ-ジの上に置いて去っていく… その姿を今でも覚えている。
真っ暗な会場の中を 観客全員が持ったペンシルライトの明かりが ゆらゆらと揺らめく様は 綺麗なんてモンじゃなく 幻想的そのものだった。
まさに スタ-の引退とは こういうモノだ… と言うような お手本だと思う。
「解散」とか「引退」と言っておきながら 忘れた頃に、「ファンの為に…」なんて言ってカムバックしたり、再結成したりする輩も多々いるが 山口百恵の頑なさに 私は逆に清々しさを感じ いつまでも「スタ-」として伝説を語り継いで行きたいと思う。(だから 松田聖子やピンクレディは嫌いなんだ…という個人的感想にも至る)
さて…、
そんな会場整理のバイトは コンサ-トだけじゃ無く、時にはプロレスの時もあった。
タイガ-ジェット・シン、上田馬之助、アンドレ・ザ・ジャイアント、スタン・ハンセン… 力道山がプロレスの第一期黄金時代だとしたら まさに第二期の黄金時代とも言うべきプロレスが熱い時代だった。
「腕力しか取り柄のない歯科医」は 大のプロレス好きで プロレスの会場整理の時は異様にテンションが高くなっていた。
だから、いつも決められたポジションがバイト達にあったのだが、リングサイド担当の者とポジションを代わって貰い 知らない人が観たら「若手のレスラ-?」という感じでリングサイドに立っていたのだが、会場整理のバイト…という事を 本人自身も いつしかすっかり忘れてしまったいたらしく、アブドラ-・ザ・ブッチャ-とジャンボ鶴田が場外乱闘になった際 それに巻き込まれて、ブッチャ-が振りかぶろうとして 手を滑らせた折りたたみのパイプ椅子が頭に当たり、額を5針縫う怪我をした。
今でも その傷は彼の額にクッキリと残っているが、それは彼の自慢である。
「いやぁ… ブッチャ-と ちょっと揉めちゃってさ…」
その傷を聞かれると 彼は必ず 自慢気に そう応える。
それは 昔なら 充分、ネタとして通用したが、ブッチャ-が忘れ去られた今日、ただの傷でしか無い。
しかし、実は もうひとつ こじつけではあるが意味のある傷でもある。
それは、白血病で亡くなった我が友が 発病して入院して間も無い頃、貧血で倒れた時に たまたま倒れた場所や倒れ方が運悪く 側頭部を4・5針縫う怪我をした事がある。
側頭部とは言え、女の子である。
傷があると「お嫁にいけなくなる…」みたいに気にする年頃の事でもある。
それを 酷く亡き友は気に病んでいた時期があった。
それに対して 将来、「腕力しか取り柄のない歯科医」と呼ばれる事になる少年は
「もし、それで どこにもお嫁に行けなかったら 俺の嫁になれよ」
冗談混じりに よく、そう言い… 我々も茶化す様に「おぅ その言葉の責任、取って貰え」と言ってたものだ。
「腕力しか取り柄のない歯科医」は 手先はもの凄く不器用だったけど、気持ちは実に優しい奴なのである。
亡き友と歯科医は だからと言って恋愛関係にあった訳じゃ無い。
ただ、亡き友には たとえ冗談と言っても その時の歯科医の言葉は とても慰めになったらしく 親友だったウチの嫁に 感謝の思いを話していたそうだ。
後年、ブッチャ-と揉めて(?) 額に傷を負った「腕力しか取り柄のない歯科医」は整形で傷を目立たなくする事を 彼の親が薦めても頑なに断り、今でも クッキリと残している。
だから、彼の歯科医院に来る子供の患者は 歯医者じたいに怖がって泣く子も多いけど、覗き込んだ歯科医の額の傷が怖くて泣く子も少なくない。
それに対して
「先生は 旗本退屈男だから…」
と、絶対に通じるはずの無いネタを振っているところが 彼の不器用さが手先だけじゃ無い事を物語る。
そんな彼が ある時、彼の奥さんから
「いい加減、その傷 治したら…」
と薦められているのを聞き
「なんで 頑固に治さないんだ?」
と 私が聞いたら
「だって、この傷を そんな理由で治したら 亡き友に「そんな傷 気にすんな」って言ったのが 口先だけの嘘だった…って事になるじゃん。 これ女房には言えない理由だけどね」
そう笑って応えた。
その理由を聞いて以来、私はあえて
「あの ブッチャ-と揉めて出来た名誉の傷だからな 死ぬまで大事に残しとけ」
と言う事にしている。


