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2005年03月26日

● 救命病棟24時


今回、実は「救命病棟24時」も 私は 第1話から最終回まで ずっと見続けていたのだが、このブログで「救命病棟24時」に触れなかったのには理由がある。




ドラマ内で扱っていた内容が 政治や行政や自治体や… 頑固で偏屈なオッサンとして 語りたい事が沢山あり、ドラマについて語っているうちに ついつい固い方向に熱くなりそうだったから あえて触れないようにしていたのだ。


「救命病棟24時」は 前作、前々作も DVDを買って観ている。


特に前作は 救命医の苦労や辛い部分に視点を置いて 救急医療の現場に焦点をあてたのは画期的だったと感じている。


とかく、ロクでも無い医者が新聞の社会面を騒がせる事が多い今日にあって「先生」と呼び 尊重すべき「医者とは?」という問題提起にも繋がり、大変、良い作品だったと感じている。


御存じの方も多いので あえて触れておくと 私の義弟は陸上自衛隊でヘリのパイロットをしている。


私と義弟は 双方とも父親が自衛官で 子供の頃、同じ自衛隊官舎で過ごしていた仲であり、父親同士も仲良く、いつのまにか 私の妹と出来ていて…^^;


彼は 子供の頃から「ヘリのパイロット」に憧れ その夢を叶えて今日に至る。


彼の自衛隊での年月は「災害派遣」「遭難者救助」「遠隔地患者輸送」の歴史である。


ここ20数年の間に発生した 大きな「災害」の殆どに彼は出動しており、そこで実際に見聞きした事は筆舌に尽くしがたい。


私は 事ある毎に、彼に そこで味わった話を公にして問題提起してはどうか?と 問い続けている。


しかし、彼は 少なくとも彼が現職の自衛官として在職している間は そうすることは難しい…と笑う。


とかく、自衛官という者は 口が堅い。


近年、少し緩和された様に イラク派遣などの際に マスコミのインタビュ-に応える隊員も出始めたが、著しく口が堅い。


例えば、新潟や阪神で 地震の災害派遣に出動した隊員達は 実際に現場で 災害が起きた時の状況を つぶさに見ている。


家が どんな風に潰れ、被災者が どんな目にあったのかを見ている。


今回の「救命病棟24時」や 時折、ワイドショ-的特集番組で「もし、首都圏に震度7の地震が起きたら?」なんてシミュレ-ション番組が 時流なのか、よく目にする。


そんな時に 必ず、過去の災害の検証になり とかく自衛隊に対する批判へと話題がすり替えられたりする。


私は 自分自身が自衛官の息子だった事もあり、そんな番組を見ながら 悔しそうに堪える多くの自衛官達を知っている。


けれども、彼等は 黙して語らない。


それは、自衛隊法の中に


「自衛官は政治的に関与せず」


という意味の一文があり、それが 自衛官達の口を固く閉ざさせるのだ。


この一文は 基本的に 自衛官が政治的活動や 思想的活動を行ってはいけない…という事を明記したもので 過去の5・15事件や 2・26事件の様な武力によるク-デタ-を抑制する狙いがあるため、シビリアン・コントロ-ル(文民統制)と呼ばれる現在のシステムを維持する上で 自衛隊法の中でも 特に厳しく自衛官達に自戒を求める一文となっている。


だから、例えば 自衛隊の駐屯地の中で 隊員達が休憩時間に政治に関わる内容の話題で話し合うのは 内容の如何に関わらず、処罰の対象と成り得る。


ゆえに、マスコミの無責任で軽薄そうなレポ-タ-に


「今の政治について どう思いますか?」


なんて聞かれたって 誰一人、応えなかったのは それが理由なのだ。


私が知る限り、自衛官でク-デタ-を起こそうと画策した者や 画策している者など聞いた事が無い。


国内の戦後の歴史の中で 唯一、挙げられるのは 作家・三島由紀夫が「盾の会」として ク-デタ-を呼びかけ割腹自殺した事件ぐらいのものである。


しかし、世界の歴史 特に近代史の中では「軍事ク-デタ-」は 主に開発途上国で 時に頻繁に生じている。


マンガや小説の世界では「ガンダム」や「銀河英雄伝説」をはじめ 限りなく頻繁に起きている。


であるがゆえに、「ク-デタ-」を未然に防止するための「自衛官は政治的に関与せず」という一文は 重要で必要な一文である事に間違いは無く、自衛官自身が その事を よく弁えている。


だから、災害派遣の現場で 何がどう起きたのか?…を語る時、そこには 常に行政や自治体や 関係各省庁や 議員や役人に対する非難がつきまとう時、自衛官達は 時に 言いたくても言えない状態になる。


「文句=政治非難」に なるからだ。


「何故 もっと早く駆けつけて来なかった?」


「何故、もっと合理的な救助活動が出来ないのか?」


被災者達から非難を浴びるのは 現場の隊員達である。


けれども、現場の隊員達は 応えたくても応えられない。


応える事自体が「政治的関与」になると躾られているからだ。


阪神大震災を契機に さすがに、自衛隊の責任では無く、自治体や関係省庁の無責任さが追求される事に気づいた人は多いが、未だに 人命よりも立場や面子に拘る自治体の小役人や クソ政治屋は多い。


今回の「救命病棟24時」の中に 患者移送の為のヘリの出動を 制服を着た あたかも自衛隊幹部に断られるシ-ンが盛り込まれていたが、ほんの僅かな1シ-ンであっても 何も知らずに見た人が あのシ-ンから自衛隊に対して悪いイメ-ジを抱いたんじゃないか?と 私は心配する。


近年は 自衛隊内部でも いろんな検討や緩和がなされて 現場判断に委ねられる範囲が明確化され昔よりは現場指揮官の自由度が増えた。


けれども、多くの命を救った自衛官でありながら、後になって 結果的に独断だった…と 処罰されている事も 実際には数多い。


「人助けして 始末書を書かされるのは不本意だけど、後で”ありがとう”って言って貰えた時の嬉しさを考えれば 何枚でも作文してやるよ」


そう言って笑う サムライの様な自衛官が まだまだ多くいる事を 私は知っている。


例えば、何処かの地が災害に見舞われたとして、そこに 自衛隊の中のある部隊を派遣したとする。


派遣される部隊の規模にもよるが、数百名の隊員が派遣されれば 当然、それに伴って 数十両の車両や器具や様々な物が持ち込まれる。


そんな車両や機材の置き場は? 隊員が寝起きする場所はどうする?


一番、簡単な方法は 一時的に学校施設を利用する事である。


グランドは 車両、機材置き場にも利用できるし、ヘリポ-トにも使える。


一般的な 自治体の防災マニュアルでも 公立の小中学校は被災者の避難場所、高校や大学の施設は 防災関係者の拠点等に利用…と明文化されているものが多い。


しかし、実際の場面においては


「神聖なる学舎を 軍靴で蹂躙する事を黙視出来ない」


と称して 抗議しにくる「教職員組合関係者」や「反自衛隊活動者」は 非常に多い。


地震や台風で 街中が混乱し、各地で「一刻も早く救助を…」という声が叫ばれている中で


「自衛隊は この地から出ていけぇ~」


と、叫ぶ人達もいるのである。


現場の自衛官はね、


「出動命令が発せられないと 出動したくても出来ない」


と、同時に


「帰還命令が発せられないと 帰還したくても出来ない」


のです。


だから、今後 抗議を予定しておられる「教職員組合関係者」や「反自衛隊活動者」は 現地での抗議活動は 被災者の方々の迷惑にしかなりませんので、然るべき発令権者に対する行動に変えられる事をお勧めします。


それよりも、被災地で そんな真似するヒマとパワ-があるのなら 他の事に役立てられた方が…




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コメント

自衛隊に付いては、あまり多くを知らなかったのですが、大変勉強になりました。
昨今テレビ等で、海外派遣の自衛隊にたいして反対抗議行動をしている方達を見てて、何を考えておるのかと思っておりました。
愛する家族、親類、友を見送る気持ちにもなってみろって・・・
同じ日本人が、戦地に赴いて行くのに、どうして手の一つも振って快く見送ってあげれないのかと。
現状の憲法、自衛隊法ではあまりにも現職自衛官が報われないですね。

反対抗議行動をしたい人の考えは それなりに尊重しますが、
自衛隊に対して行うのは無意味だと思います^^;
記事にも述べましたが、自衛隊が自ら派遣決定の意思を持ってるのでは無く、
全ては命令で動くのです。

ですから、命令権者に対して行うべき事であり、そんな事も理解出来ずに
反対行動をしている人達の無理解には呆れるばかりです。(個人的意見です)^^;

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