● 仁義なき戦い
東映ヤクザ映画の 最高峰の作品だと思う。
1970年初頭のシリ-ズ作だが、出演者が凄い
浅黒く精悍な 松方弘樹、眉毛の無い梅宮辰夫、ブチ切れた千葉真一… 今じゃ絶対やら無さそうな配役である。
私が この映画が大好きなのは 実話をベ-スにした作品であるがゆえのリアリティさでは無い。
脇を固める役者達の演ずるヤクザが 私が個人的に知る人々に よく似ていて そこにリアリティを もの凄く感じるからである。
たとえば、後年「北の国から」で演じた五郎を 全く、想像できない、卑怯な田中邦衛
「あ~ いるいる こういうヤツ」と頷きたい セコイ山城新伍や室田日出男
中でも 最も大好きな役者が 成田三樹夫だった。
この人のハマり役は「探偵物語(主演:松田勇作」の刑事役だったが、時代劇の悪代官や 社会派ドラマの クセのある重役などを演じさせたら抜群の人だった。
ドラマには それが良いドラマであればあるほど、悪役を好演する役者が欠かせない。
悪役をあまりにも上手く演じすぎると 本人のイメ-ジまでもが悪く評価されやすい偏見の中で その欠かせない悪役を見事に演じきる役者が 私は大好きなのだ。
悪役上手の役者さんの素顔は 総じて好人物である事が多い。
時には そういう役者さんに好人物の役を演じて貰うと 信じられないくらいに見事に演じられるものである。
仁義なき戦いで脇を演じている人達は みな、ワイルドである。
しかし、その撮影から30年が過ぎ、多くが鬼籍の人となったり、ベテランの大物となり、この頃のような役を演じる人は少ない。
(ヤクザ系のVシネマに出てたりはするけどね)
最近のVシネマのヤクザ物は 御時世かもしれないが ずいぶんとオシャレすぎる感じがする。
時代の違い…と言ってしまえば それまでだが、それだけに「仁義なき戦い」の ドロドロ、ギラギラした感が強いところに 強く惹かれるのが 私の個人的感想だ。
