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2005年01月20日

● 「世界の中心で、愛をさけぶ」特別編


「世界の中心で、愛をさけぶ」の特別編は 総集編の趣が濃い。




しかし、完全に総集編とせず、若干の付加映像と編集で 総集編と言うよりも「けじめ」をつける意味合いがあって ヒットしたドラマが終わった後、「総集編スペシャル」みたいに 付け足しで放映する物とは趣が違って好ましい。


TV版では 原作、映画 双方に登場しない、もしくは 登場していても重きを置いていないキャスティングが多い。


基本的に 原作を映像化する場合、「演出的に新たなエピソ-ドを追加して…」なんて理由で 原作の持つ素晴らしい世界を滅茶苦茶にしてしまうケ-スは枚挙にいとまがない。


このTV版も「演出的に新たなエピソ-ドを追加して…」なのであるが、過去のいろんな例に照らしても 限りなく希な成功したケ-スだと思う。


それが何度も 別のコラムで指摘した サクとアキの両親であり、ボウズ、スケ、トモヨと言った友人達であり、谷田部先生である。


そして、この特別編は谷田部先生の視点で描かれているのが新鮮さや 演出の上手さを感じる所以でもある。


緒形直人演じる17年後のサクや その大人になったサクの設定に関して 賛否両論なのは知っている。


それに関しては17年間の疲れたサク…という意味合いでは好演だと思うし、小林明希との関わり…という設定に関しては アキに感情移入してしまっているので 少々、納得のいかない部分もあるが 原作や映画での その部分の設定を考えれば はるかにマシだと思う。


最初から最後まで 全編を通して観終わった今、私は 年頃の娘を持つ親父として 三浦友和演じるアキ父の設定や台詞、物腰に満点を与えたい。


そう言う意味で「演出的に新たなエピソ-ドを追加して…」という部分に充分納得した上で「お見事でした」と申し上げたい。


7話で サクがアキが自殺を止めた辺りから アキ父のサクへの対応、特に サクを見る目が優しくなっている事を指摘しておきたい。


それが9話で 婚姻届を取り上げるシ-ンの辺りに 上手くつながっており、サクを娘のムコ、義理の息子と認めた雰囲気さえ感じる。


あまり考えたくは無いが、ウチの娘がアキだとしたら… 私は 案外、サクの様な青年は憎めない、というか、可愛くさえ思える様な気がする。


サク父の素振りにも そんな気配が受け止められ、それが感情移入してまう原因なのであろう。


原作や映画のサクとアキの設定のままで もし、私がアキの父だったら、死にかけた娘を連れだしてオ-ストラリアに行こうとした…というところで サクを足腰が立たなくなるまでブチのめしたと思う。


しかし、それまでの過程に説得力を持たせたTV版であれば アキの誘導尋問に引っかかって「白血病」を告知してしまったサクに対して取った行動や台詞と同じ様に


「すまなかったな 辛かったろ」と、素直に感謝すると思う。


個人的に 私はドラマや映画を観る上で そのドラマを良作と思うかどうかの判断基準的、いくつかの持論を持っている。


1.主役は さることながら、脇役のキャスティング。

2.原作はあるのか? 
  あるとすれば原作を生かしきれているか?

3.主題歌、BGMの出来。

4.観た後、もう一度 観たいと思うか?

5.DVDを買って保存しておきたいと思うか?

等々である。


このような上記項目に いくつ、適うかで個人的評価を下している。


1のキャスティングに関しては 全く不満など無い。

2については 生かし切ったのではなく、完璧に補った。

3については 素晴らしいの一言。

4については 数え切れないぐらい観直した。

5については DVD-BOXどころか、サントラ盤
 のCDも買ったし、綾瀬はるかのカレンダ-まで
 買った。


ここまで良作と思えたのは 最近では数年前の「バンド・オブ・ブラザ-ス」以来、久々だ。


おそらく このTV版「世界の中心で、愛をさけぶ」は つい、1ヶ月前までの私のように 食わず嫌いの拒否反応を示している方も多いと思う。


そんな方は 是非、騙されたと思って 一見する事を強くお奨めする。



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